

ヒトプラセンタ由来製剤の利用と献血
プラセンタは様々な病気、また美容や健康にも効果があるとして色々な商品が人気となっています。
美容商品や健康食品に利用されるプラセンタは豚や馬などの動物由来の胎盤から抽出したエキスを利用しています。
医療分野で利用する胎盤はヒトプラセンタです。
人が妊娠し胎児の誕生と共に排出された胎盤から取り出したエキスを、医療の世界に活かしています。
ヒト胎盤由来で利用されている製剤というと、肝臓疾患をお持ちの方や更年期障害の辛い症状をお持ちの方に利用されるものが一般的ですが、美容目的にも利用されています。
胎盤が持っている成長因子による細胞活性化、新生、修正の力を利用したもので、シミやしわ、ニキビ跡などにも効果があると人気があります。
医療分野で疾患や症状に関して利用される場合保険適用の治療となりますが、美容目的でシミ取り、ニキビ跡改善などに利用される場合、保険適用の治療とはなりません。
ある程度の費用が掛かる美容目的の治療であっても、多くの方が利用されているところを見ると、神秘の臓器胎盤が持つ力は確かなものと実感される方が多いのでしょう。
医療分野で医薬品として利用されるヒトプラセンタ由来製剤の注射薬は、こうした薬剤の中でも副作用がなく安全に利用できるものとして非常に有効に利用されています。
こうした臓器の利用はvCJD、つまりクロイツフェルト・ヤコブ病の感染などの心配が懸念されますが、ヒト胎盤由来製剤におけるvCJDの報告例はなく、安全に利用できるとし、日本でも厚生労働省によって認可されている医薬品です。
vCJDは、全身の不随意運動と共に認知症が急速に進行するという病気で、現在根治療法がない病気として知られています。
通常1年から2年で命を落とすという致死率の高い病気は、脳組織に侵入し海綿状の空腔を作る事で、スポンジのような脳になる事でも知られています。
歩行障害、認知症、次第に視力障害があらわれ脳機能障害を引き起こす病です。
こうした恐ろしい病気の感染の報告もなく安全に利用されているプラセンタですが、ヒトプラセンタ製剤の注射を行った方、過去にしたことがある方などは、当面献血を遠慮するようにと言われます。
vCJDの感染の報告がないものであっても、vCJD自体の解明が進んでおらず治療方法も確立されていないという事で、念には念をいれて・・・という予防措置です。
献血を行う場合で、プラセンタ注射を受けた経験がある方は、必ず自己申告してください。